2025年日本の育児休業制度改正:両親への給付拡充と新たな支援策
2025年4月より、日本で育児休業制度が改正されます。両親が育児休業を取得した場合、最初の28日間は給与の80%が支給されるほか、3歳未満の子を持つ親へのテレワーク請求権、柔軟な働き方の選択肢の企業への義務化などが導入されます。全ての在留資格を持つ外国人労働者も対象となります。

要点:2025年4月より、日本は育児休業給付を実質給与の80%に引き上げます(両親が共に休業を取得した場合、最初の28日間)。新たな制度では、3歳未満の子を持つ親にテレワークの請求権を与え、企業は就学前までの子を持つ親に対し、柔軟な働き方の選択肢を提供することが義務付けられます。これらの権利は、あらゆる在留資格の外国人労働者にも適用されます。
この情報は、2025年4月施行の改正育児・介護休業法および厚生労働省のガイドラインに基づく、2026年3月現在のものです。妊娠から育児休業までの全体像については、弊社の日本での出産に関する完全ガイドをご覧ください。
2025年4月からの変更点
2025年4月の育児・介護休業法改正により、働く親にとっていくつかの新たな権利が導入されました。主な変更点は以下の通りです。
| 変更点 | 詳細 | 施行時期 |
|---|---|---|
| 休業給付の増額(出生後休業支援給付) | 両親が休業を取得した場合、最初の28日間は実質給与の80%相当額 | 2025年4月 |
| 3歳未満の子を持つ親のテレワーク請求権 | 親はテレワークを請求でき、企業は対応に努める義務があります(努力義務) | 2025年4月 |
| 3歳から就学前までの子を持つ親の柔軟な働き方選択肢 | 企業はテレワーク、時短勤務、フレックスタイム、時差出勤、時間外労働なしの中から少なくとも2つの選択肢を提供する必要があります | 2025年10月 |
| 個別周知義務 | 企業は、妊娠中の従業員に対し、個別に休業制度について周知し、取得意向を確認する必要があります | 既に施行済み(2022年10月)、2025年に強化 |
| 育児休業取得率の公表 | 従業員300人以上の企業は、育児休業取得率の公表が義務付けられます | 2025年4月 |
| 子の看護休暇の拡充 | 子の看護休暇は、子の病気や予防接種だけでなく、学校行事やスケジュール変更も対象となります | 2025年4月 |
新しい80%給付:その仕組み
日本の通常の育児休業給付(育児休業給付金)は、最初の180日間は給与の67%、それ以降は50%を支給します。新しい出生後休業支援給付は、これまでの給付額にさらに13%上乗せし、休業取得後最初の28日間は実質的に給与の80%相当額が支給されます。
80%給付を受けるための条件
- 子が1歳になるまでに、両親がそれぞれ14日以上育児休業を取得すること
- この80%給付は、各親が取得する休業の最初の28日間に適用されます
- 父親は産後パパ育休(出産後8週間以内)または通常の育児休業中にこれを利用できます
- 母親は、自身の育児休業期間中(産後8週間の産前産後休業終了後)にこれを利用できます
なぜ80%なのか?社会保険料(育児休業中は免除されます)を差し引くと、80%の給付額は実質的に就業中の給与とほぼ同額になります。政府の目標は、休業を取得しない経済的な障壁を取り除くことを目的としています。
片親のみが休業を取得した場合
標準的な67%の給付が引き続き適用されます。この80%の加算は、特に父親を含む両親が共に育児休業を取得することを奨励するために設けられました。
既存の育児休業の権利(おさらい)
新たな変更点に触れる前に、既存の育児休業制度についておさらいしましょう。
母親の場合
- 産前産後休業(産休):出産予定日の6週間前+出産後8週間。出産後6週間は就業が禁止されています。健康保険から給与の67%を支給(出産手当金)。
- 育児休業(育休):産休終了後(出産後8週間)から子が1歳になるまで。保育園に入れないなどの場合、1歳6ヶ月または2歳まで延長可能です。
父親の場合
- 産後パパ育休(出生時育児休業):出生後8週間以内に最大4週間。2回に分けて取得可能。休業中に部分的に就業可能(最大10日間)。
- 育児休業(通常の育休):母親と同様に、子が1歳になるまで。2歳まで延長可能。2回に分けて取得可能。
2025年4月の改正は、これらの既存の権利そのものを変更するものではなく、新たな給付や柔軟な働き方を追加するものです。
3歳未満の子を持つ親の新たな権利
育児休業から職場復帰した後も、幼い子を持つ親は追加の保護を受けることができます。
テレワークの請求権
3歳未満の子を持つ親は、テレワークを請求できます。企業は対応に努める義務(努力義務)があります。これは絶対的な権利ではないため、業務上リモートワークが困難な場合は企業が請求を拒否することも可能ですが、その理由を説明する必要があります。
時短勤務
既存の短時間勤務制度は引き続き適用されます。3歳未満の子を持つ親は、8時間労働の代わりに1日6時間労働を請求でき、給与はそれに比例して減額されます。これは既に企業の義務となっており、引き続き適用されます。
3歳から就学前までの子を持つ親の新たな柔軟な働き方選択肢
これは2025年10月から導入される新しい制度です。企業は、3歳から小学校入学までの子を持つ従業員に対し、以下の5つの選択肢から少なくとも2つを提供しなければなりません。
- テレワーク
- 時短勤務(短時間勤務)
- フレックスタイム
- 時差出勤
- 企業が提供する保育施設やそれに準ずる育児支援
従業員は、企業が提供する選択肢の中から希望するものを選択できます。企業は、従業員が選択した働き方を原則として拒否することはできません。
子の看護休暇の拡充
これまで、子の看護休暇は未就学の子を対象とし、子の病気や予防接種に限られていました。2025年4月からは、その範囲が大幅に拡大されます。
- 対象年齢の拡大:未就学児から小学校3年生(おおむね9歳)までに対象が拡大されます
- 学級閉鎖なども対象となります(例:インフルエンザ流行時など)
- 学校行事(入学式、卒業式、授業参観など)も対象となります
- より幅広い事由に対応するため、「子の看護等休暇」に名称が変更されました
- 勤続6ヶ月未満の従業員に関する適用除外規定が廃止されました
取得可能な日数は、子が1人の場合は年間5日、子が2人以上の場合は年間10日です。これらの休暇は半日単位で取得できます。会社が別途給与を支給しない限り、原則として無給休暇となります。
新設:育児時短就業給付
2025年4月からは、新たに育児時短就業給付も開始されます。2歳未満の子の育児のために短時間勤務で職場復帰した場合、短縮された労働時間に応じた給与の約10%相当額が支給され、収入の減少を部分的に補填します。これは上記の育児休業給付とは異なるもので、完全に休業するのではなく、短時間勤務で職場復帰した場合に適用されます。
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対象者(外国人労働者を含む全ての方)
これらの権利は、国籍を問わず、日本国内で就労する全ての従業員に適用されます。雇用契約がある場合(正社員、契約社員、または一定の勤続年数を満たすパートタイム労働者)は、対象となります。具体的には:
- 正社員:初日から全ての権利が適用されます
- 契約社員・パートタイム:育児休業を取得するための法定の1年間の継続雇用要件は、2022年4月に撤廃されました。ただし、労使協定によりこの要件を設けている企業もありますので、詳細は人事部にご確認ください。
- 派遣社員:対象となりますが、休業の申請は派遣会社を通じて行います
在留資格(ビザ)への影響:育児休業を取得しても、在留資格のステータスに影響はありません。育児休業期間中も雇用関係は継続されます。ただし、在留資格の種類を変更する場合は、休業期間がどのように扱われるかについて出入国在留管理局にご相談ください。保育園に入園できなかった場合の育児休業給付の継続については、育児休業給付を維持するためのガイドをご覧ください。
企業が今すべきこと
2025年の改正により、企業に課される義務が大幅に強化されました。
- 個別周知:従業員(またはその配偶者)が妊娠した場合は、企業は利用可能な育児休業制度について個別に周知し、取得の意向を確認することが義務付けられます。これは任意の取り組みではなく、怠ると法律に違反します。
- 情報公開:従業員300人以上の企業は、育児休業取得率を公表することが義務付けられます(2025年4月からは男女別の取得率も含まれます)。
- 不利益な取り扱いの禁止:育児休業を取得した従業員に対する不利益な取り扱いは禁止されています。降格、減給、不当な異動、解雇などがこれに該当します。この保護は以前から存在していましたが、2025年の改正により、その順守がより厳しく求められるようになります。
関連情報
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この記事のライター

LO-PAL 創業者
厚生労働省支援の外国人患者受入れ医療コーディネーター、法務の専門家。自らの海外生活経験と医療現場での知見をもとにLO-PALを設立。
※ 一部AIを使用して執筆しています
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